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2025年9月23日

中国AI株、いま注目すべき3銘柄

リサーチ / Themesからの視点

中国企業は現在、世界的な人工知能(AI)開発競争において目覚ましい進歩を遂げており、欧米企業に対する強力なライバルとしての地位を確立しつつある。政府による手厚い支援、膨大なデータへのアクセス、そして層の厚い人材プールに後押しされ、これらの企業はAI分野でのキャッチアップにとどまらず、むしろ優位に立つケースも増えている。

AIブームを収益機会として捉えたい投資家にとって、急速なイノベーションのペースと巨大な市場規模を誇る中国には、投資機会が眠っている可能性がある。ここでは、目覚ましいAI関連の進展を背景に動意づいている中国株3銘柄を紹介する。

Baidu:インターネット検索からAIへの転換

中国の検索エンジン市場で圧倒的なシェアを誇ることから「中国のGoogle」とも呼ばれるBaiduの株価は、足元で急騰している。この強さは、AI分野における複数の重要な進展に加え、アナリストによる強気の見方によってもたらされたものだ。

9月9日に開催された開発者向けカンファレンス「WAVE SUMMIT 2025」において、Baiduは最新の推論モデル「Ernie X 1.1」を発表した。同社によれば、これは極めて高性能なAIモデルであり、テストではGPT-5やGemini 2.5 Proといったトップクラスのモデルと同等の性能を示し、DeepSeekの最新推論モデル(R1-0528)を上回ったという1。同イベントでは、AIコーディングアシスタントを大幅にアップグレードした「Baidu Comate 3.5S」も発表された。こちらも強力なAIツールであり、マルチエージェント連携機能が強化されたことで、開発者1人でチーム全体に匹敵する生産性と効率性を実現できるという。

その直後の9月15日、Baiduは国有企業であるChina Merchants Group(CMG)との大型AI関連契約を締結したと発表した。声明によると、この契約は大規模言語モデル(LLM)、AIエージェント、デジタル従業員の応用に重点を置くもので、両社は産業インテリジェンス分野において拡張性・持続可能性のある進展を目指すとしている。なお、CMGは中国政府の直接監督下にある企業で、中国で最も歴史が古く影響力のある企業の一つである。運輸・物流、金融、都市開発の3本柱で多角的な事業ポートフォリオを展開している。

同時期には、BaiduがAI用途で自社設計チップの使用を開始したとも報じられた。この報道は、事情に精通した関係者の話を基にしたThe Informationの記事に端を発しており、他の報道機関にも速やかに取り上げられた。Baiduが使用しているとされるのは「Kunlun P800」と呼ばれるチップで、AI処理に特化して設計された、Nvidia製GPUに代わる自社製の選択肢である。

こうした一連の動きを受け、株式調査会社Arete Research ServicesのアナリストはBaiduのADR(米国預託証券)の格付けを、AIソリューションに対する強気の見通しを理由に「売り」から「買い」へ引き上げた2。これが株価を大きく押し上げ、1日で10%超の上昇となった。

Xiaomi:生成AIを自動車と住宅に統合

Xiaomiはスマートフォンと電気自動車(EV)で最もよく知られている。しかし近年、同社は「人・車・家(Human x Car x Home)」を統合したスマートエコシステムの構築を目指し、AI分野で戦略的な動きを見せている。

4月には新たなAI推論モデル「MiMo」を発表し、生成AIを自社ハードウェアに統合するという野心を示した。このオープンソースモデルは70億パラメータを備え、同社によれば数学的推論とコーディングの分野でOpenAIの「o1-mini」やAlibabaの「QwQ-32B-Preview」を上回る性能を示したという3。

さらに直近の8月には、オープンソースのAI音声モデル「MiDashengLM-7B」を公開した。これはOpenAIやAnthropicといった企業の独自システムに代わる、商用利用可能な選択肢として設計されており、音声、環境音、音楽を認識できる。すでに同社のスマートホーム機器や車両に実装されている。

こうした強力な新製品により、Xiaomiは中国AI市場における主要プレーヤーへと急速に台頭している。今後についてアナリストは、車両とスマートホームの統合を中心に、AIへのさらなる投資が続くと予想している。

Cambricon Technologies:「中国のミニNvidia」と呼ばれる存在

8月下旬、市場の注目がNvidiaの決算に集まる中、同時期に非常に好調な決算を発表したもう一社のAIチップ企業がCambricon Technologiesである。「中国のミニNvidia」とも呼ばれる同社は、一部政府出資の企業で、大規模学習用チップからそれを支えるソフトウェアプラットフォームまでを網羅するフルスタックのAIチップ・エコシステムを構築している。中核製品は「MLU(Machine Learning Units)」シリーズで、AIワークロードにおける学習・推論の両タスクに対応するよう設計されている。ソフトウェアプラットフォーム「Cambricon Neuware」は、いわばNvidiaのCUDAに対する回答と言える存在だ。

2025年第2四半期のCambriconの売上高は28.8億人民元(約4億300万ドル)となり、前年同期比で4,000%超の増加を記録した4。同期間の純利益は10.4億人民元と、前年同期の5.3億人民元の赤字から大きく改善した。この好業績を受け、同社株価は一時15%超急伸し、過去最高値を更新した。足元では上昇分の一部を吐き出しているものの、年初来では依然として100%超の上昇を維持している。

とはいえ、同社の売上高はNvidiaと比較すればごく小規模だ。参考までに、Nvidiaの2025年第2四半期の売上高は467億ドルで、Cambriconの100倍以上に達する。しかし、この驚異的な売上成長率も無視できない。結局のところ、これは中国政府が国内半導体産業の強化を推進する中で、Nvidiaに挑む地場企業が急速に成長していることを浮き彫りにしている。

脚注:

1PR Newswire、「Baidu Unveils Reasoning Model ERNIE X1.1 with Upgrades in Key Capabilities」、2025年9月9日時点

2CNBC、「China's Baidu soars 16% to hit 2-year highs amid positive signs for its AI business」、2025年9月16日時点

3Tech in Asia、「Xiaomi debuts MiMo, an open-source reasoning AI model」、2025年4月30日時点

4CNBC、「China Nvidia rival Cambricon adds to $40 billion rally with 4,000% revenue jump」、2025年8月27日時点

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