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2025年9月15日

決算で際立ったAI関連株5選

リサーチ / Themesからの視点

現在、AI(人工知能)ソリューションを提供する企業は数多く存在するが、AI分野のリーダー企業とその他企業との差は広がり始めている。これは直近の決算シーズンでも顕著に表れており、AI製品・サービスを背景に売上成長が加速し、収益性が大きく向上した企業がある一方、冴えない結果に終わった企業も見られた。

本稿では、直近の決算シーズンで際立った好業績を記録したAI関連銘柄5社を取り上げる。市場は、AIへの投資姿勢だけでなく、AIソリューションから生み出される具体的な売上や収益性を示せる企業をますます高く評価するようになっており、これらの企業はAI分野において無視できない存在となっている。

Palantir

AIブームの恩恵を最も大きく受けている企業の一つが、ソフトウェア企業のPalantirだ。組織が自社データの上に直接AIアプリケーションを構築、展開、管理できるようにする「Artificial Intelligence Platform(AIP)」の力により、同社の売上高は急拡大している。現在Palantirは、国防・インテリジェンスから公衆衛生・社会福祉に至るまで、様々な分野でAIを活用したソリューションを構築するため、多くの政府機関と協業している。また、BP、American Airlines、Novartisをはじめとする大手企業とも取引を行っている。

2025年第2四半期のPalantirの売上高は10億ドルとなり、前年同期比48%増となった。これはコンセンサス予想の9.4億ドルを大きく上回る結果だった。成長を牽引したのは米国事業の非常に好調なパフォーマンスで、米国売上高は前年同期比68%増の7.33億ドルとなった。この米国売上高の内訳を見ると、商業部門の売上高は前年同期比93%増の3.06億ドル、政府部門の売上高は53%増の4.26億ドルだった。この好調な業績を受け、同社は第3四半期および通期のガイダンスを共に引き上げた。第3四半期については前年同期比50%の成長を、2025年通期については前年同期比45%の成長を見込んでいる。

Palantirの第2四半期決算発表以降、複数のウォール街の証券会社が同社株の目標株価を引き上げている1。現時点で最も高い目標株価を提示しているのはWedbushのDan Ives氏で、同氏はこのAI関連銘柄が200ドルに達し得るとみている。

Snowflake

AI導入を検討する企業にとって重要な第一歩は、データを適切に構造化することだ。ここで登場するのがSnowflakeである。同社は「AI Data Cloud」として知られる、企業向けデータの統合プラットフォームを提供している。このプラットフォームを利用することで、組織はサイロ化されたデータを統合し、ガバナンスの効いたデータを容易に検出・安全に共有し、多様な分析ワークロードを実行し、LLMやAIモデルを安全に構築・展開できる。

7月31日終了の四半期において、Snowflakeのプロダクト売上高は11億ドルとなり、前年同期比32%増となった。これは前四半期の売上成長率26%からの加速となる。当四半期の純収益維持率(NRR)は125%で、既存顧客の同社への支出が増加していることを示している。この成長加速を受け、同社は通期のプロダクト売上高成長率のガイダンスを25%から27%に引き上げた。

トップラインの成長加速とガイダンス引き上げを受け、決算発表後にSnowflake株は多数の証券会社から目標株価の引き上げを受けた2。現在の平均目標株価は262ドルだが、280ドル以上の目標株価を提示する証券会社も多い。

MongoDB

企業のAI導入が進む中で恩恵を受けているもう一社のデータ専業企業がMongoDBだ。同社はAIアプリケーションの開発を簡素化する強力なデータベース「Atlas」を提供している。硬直的なテーブル・行・列を用いる従来のリレーショナルデータベースとは異なり、Atlasは柔軟なJSON形式に近いドキュメント形式でデータを格納し、「ベクトル検索」という機能を使って特定の情報にアクセスできる。この設計により、現代のウェブ・モバイルアプリケーションでよく見られる多様で非構造化・半構造化のデータに適している。

2026会計年度第2四半期のMongoDBの売上高は5.914億ドルとなり、前年同期比24%増となった。これは第1四半期の売上成長率22%からの加速となる。Atlasの売上高は前年同期比29%増、サブスクリプション売上高は23%増だった。非GAAP営業利益は8,680万ドルとなり、前年同期の5,250万ドルから増加した。

決算報告の中でMongoDBは、当四半期に様々な製品イノベーションとAIパートナーエコシステムの拡大を発表し、顧客が精度・信頼性の高いAIアプリケーションを大規模に構築しやすくなったと述べた。また、年初から7か月間で新規顧客を5,000社獲得し、これは同期間としては過去最多だったとしている。この勢いを受け、同社は通期の売上高・利益ガイダンスを共に引き上げた。2026会計年度の売上高は23.4億〜23.6億ドルを見込んでおり、2025会計年度の20.1億ドルから増加する見通しだ。

決算発表後、20社を超えるウォール街の証券会社がMongoDB株の目標株価を引き上げた3。現在、複数の証券会社が350ドル以上の目標株価を提示している。

Broadcom

Nvidiaはここ数年、高性能GPUによってAIチップ市場を席巻してきたが、投資家は今、Broadcomに注目をシフトしつつある。同社はハイパースケーラー向けにカスタムAIチップ(XPU)を設計しており、現在大きな成功を収めている。直近の決算説明会で同社は、これらのチップについて4社目の顧客との契約を締結し、この顧客が100億ドル規模の注文を行ったと明らかにした。チップ設計会社である同社はこの顧客の名前を明らかにしていないが、多くのアナリストはOpenAIだとみている。

7月31日終了の四半期において、Broadcomの売上高は159.5億ドルとなり、前年同期比22%増となった。AIチップの売上高は52億ドルで、前年同期比63%増だった。当四半期の非GAAP純利益は84億ドル、非GAAPベースの希薄化後一株当たり利益(EPS)は1.69ドルとなり、予想の1.66ドルを上回った。これは前年同期比36%の増益となる。

当四半期について、Broadcomは総売上高174億ドル、前年同期比24%増を見込んでいる。AI半導体売上高は62億ドルまで拡大し、前四半期比19%増となる見通しだ。さらに先を見ると、AI関連売上高は来会計年度に60%以上の成長が見込まれている。この高い成長見通しを受け、ウォール街のアナリストは目標株価の引き上げを急いでおり4、400ドルまで引き上げる証券会社も多い。

Oracle

AmazonやMicrosoftといった大手クラウドプロバイダーと並び、Oracleもここ数年、クラウドインフラ事業「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」を通じて、高速コンピューティングインフラ需要の大きな恩恵を受けてきた。この事業分野では売上高が急拡大している。Nvidia製GPUを搭載した専用の高速環境を提供することで、OracleはAI分野で最も革新的な企業の一部にとって頼れるパートナーとしての地位を確立してきた。なお、OCIは「MultiCloud」機能を提供しており、企業はAmazon Web Services(AWS)やGoogle Cloudといった競合クラウドプロバイダーのデータセンター内で、直接Oracleデータベースを稼働させることができる。

Oracleの2026会計年度第1四半期の売上高・利益成長率(それぞれ12%、6%)自体は特筆すべきものではなかったが、クラウドインフラのガイダンスは違った。これが事前予想を大きく上回ったためだ。当会計年度について、Oracleはクラウドインフラ売上高を180億ドルと見込んでおり、これは2025会計年度比77%増となる。さらに先を見ると、同事業セグメントの売上高は今後4年間でそれぞれ320億ドル、730億ドル、1,140億ドル、1,440億ドルになると見込んでいる。

第1四半期決算報告で特に目を引いたのが残存履行義務(RPO)だ。これは、まだ計上されていない契約済み売上高を示す指標である。この数値は前年同期比359%増の4,550億ドルまで急増した。同社によれば、これは3社の異なる顧客からの、それぞれ数十億ドル規模の契約4件によって牽引されたという。

決算発表の中で、会長兼CTOのLarry Ellison氏が、来月同社が「Oracle AI Database」という新たなクラウドインフラサービスを投入すると投資家に語った点も注目に値する。これにより顧客は、ChatGPT、Gemini、Grokなど任意のLLMを、Oracleデータベースの上で直接利用できるようになる。Ellison氏はまた、同グループがAmazon、Google、Microsoftという3社のハイパースケーラーパートナーに数十のデータセンターを提供していく中で、MultiCloudの売上高は今後数年間、四半期ごとに大幅に成長すると見込んでいると述べた。第1四半期において、MultiCloudデータベースの売上高は1,529%増となった。

Oracleの力強いガイダンスを受け、ウォール街のアナリストは同社株の目標株価を大幅に引き上げている5。複数の証券会社が400ドルまで引き上げており、株価にはさらなる上昇余地があるとの見方を示している。

脚注:

1Investing.com、Palantir Technologies Inc コンセンサス予想、2025年9月10日時点。

2Investing.com、Snowflake Inc コンセンサス予想、2025年9月10日時点。

3Investing.com、Mongodb コンセンサス予想、2025年9月10日時点。

4Investing.com、Avago Technologies コンセンサス予想、2025年9月10日時点。

5Investing.com、Oracle Corp コンセンサス予想、2025年9月10日時点。

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