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2025年7月4日

AIエージェント:革命の中心にある注目の4銘柄

リサーチ / Themesからの視点

ChatGPTやPerplexityといった生成AIアプリは非常に有用であるが、人工知能の真の可能性はAIエージェントにこそある。自律的に意思決定を行い、計画を立て、複雑な複数ステップのタスクを実行できるこの技術によって、企業は生産性を大幅に高められる可能性がある。

この変革的な技術への関心が高まる中、一部の企業が主要プレーヤーとして台頭し、急速なイノベーションと新規顧客の獲得を進めている。本稿では、今日のエージェント型AI革命の中心に位置し、この強力な技術が各業界を再構築する中で成長に向けて有利な立ち位置にあると見られる4銘柄を紹介する。

Salesforce

エージェント型AIはまだ非常に新しい技術である。しかし、この分野ですでに存在感を示している企業の一つがSalesforceだ。顧客関係管理(CRM)ソフトウェア企業である同社は、インテリジェントな自動化によって顧客サービスと営業のあり方を変革することを目指し、「Agentforce」というエージェント型AI製品を開発した。2024年10月の製品発売以来、同社はかなりの成功を収めており、約8,000社の顧客1(うち約4,000社が有料契約)を獲得している。

Agentforceの成功を支える重要な要因の一つは、Salesforceが企業社会の中で築いてきた信頼の厚さである。同社のソフトウェアは現在、世界15万社以上2にすでに導入されており、企業へのソフトウェア販売をゼロから始める必要がないことを意味する。

もう一つの要因は、AgentforceがSalesforceのアプリ(Slackなど)、Data Cloudサービス、そしてメタデータを提供するTableau Nextサービスと連携している点である。同社が「ADAM」(アプリ、データ、エージェント、メタデータ)と呼ぶこのフレームワークこそが、企業向けに完全なエージェント型AI体験を提供することを可能にしている。

Salesforceの2026年度第1四半期決算説明会において、デジタル労働市場の規模は最大12兆ドル3に達し得るとの見方を示すMarc Benioff CEOは、現在Agentforceを活用している企業のいくつかを紹介した。その一例がFinnairで、同サービスを通じてすでに週に数千件の顧客対応を行っている。同社はこの技術によって、顧客サービス問い合わせの80%の自動化と、新人担当者の研修期間の25%短縮を目指している4。このほか、業務効率の向上にこの技術を活用している企業には、PepsiCo、OpenTable、ENGIE、Singapore Airlinesなどがある。

指摘しておくべき点として、Agentforceは現時点ではSalesforceの事業全体に占める割合はまだ非常に小さく、この段階では主要な成長ドライバーとは言えない。しかし、その成長スピードは速い。第1四半期において、同社はData CloudおよびAIの年間経常収益(ARR)が前年同期比120%超増の10億ドル超に達したと発表している5。

ServiceNow

Salesforceが現在エージェント型AIソリューションで成功を収めている一方、競合のServiceNowも脅威となっている。同社はプラットフォーム・アズ・ア・サービス(PaaS)型のソフトウェア企業で、業務プロセスの自動化・管理のためのデジタルワークフローソリューションを提供している。2024年9月にエージェント型AI製品を発売して以来、多くの顧客を獲得してきた。2025年3月時点で、EY、Rolls Royce、BT Groupといった大手組織を含む約1,000社6がこの技術を利用している。

ServiceNowは2025年度第1四半期決算報告8において、第1四半期を通じて、企業の最も複雑な課題を自律的に解決する「画期的なエージェント型AIの技術革新」を発表したと投資家に説明した。これにより顧客は現在、CRM、人事、IT、財務・サプライチェーンなど幅広い業務領域にわたる数千種類のプリセット済みAIエージェントに加え、完全カスタマイズされたAIエージェントを構築できる「AI Agent Studio」を利用できるようになった。同社の提供内容の強みの一つは、「AI Agent Orchestrator」サービスにより、専門特化したAIエージェント群がタスク、システム、部門をまたいで連携し、特定の目標達成に向けて協働できる点である。もう一つの強みは、Salesforceと同様に、基盤となるデータ提供サービス(「Workflow Data Fabric」)と連携している点であり、これによりAIエージェントは様々なソースから構造化データと非構造化データの両方にアクセスできる。

なお、ServiceNowは最近、特定業界向けのエージェント開発を進めている。例えば第1四半期には、通信業界向けのAIエージェントを発表した。Nvidia AIを基盤とするこの初期ユースケースは、通信サービスプロバイダー(CSP)が顧客サービスやネットワーク運用における労働集約的な定型業務を自律的に処理できるよう支援し、問題解決の迅速化と顧客体験の向上につなげるものである。同社が業界特化型のエージェント型AIアプリケーションの開発を継続していけば、成長ポテンシャルは大きなものとなり得る。

ServiceNow AI agents for telecom industry

Microsoft

Microsoftが最近、Copilotなどの生成AIアプリケーションを次々と展開していることはよく知られている。しかし、同社がエージェント型AIの分野でも主要プレーヤーであることは、それほど広く知られていない。

Microsoftは、AIエージェントが個人、組織、チーム、そしてエンドツーエンドの業務領域にまたがって機能し、ユーザーや組織に代わって意思決定やタスクの実行を行う世界を構想している。そして最近、この構想を実現するための取り組みを進めており、事前構築済みのエージェントに加え、開発者や組織が独自のエージェントを安全に構築・展開できるよう支援する新モデルを発表した。

5月に開催されたMicrosoft Build 2025カンファレンスで、同社は「Azure AI Foundry Agent Service」が、プロフェッショナル開発者による複数の専門特化型エージェントの連携運用を通じて、複雑なタスクの処理を可能にする仕組みを説明した。現在、FujitsuやNTT DATAといった企業がAzure AI Foundryを活用し、営業プロセスの迅速化を支援するAIエージェントの構築・管理を行っている。一方、Stanford Health Careは、Microsoftのヘルスケア向けエージェントオーケストレーターを活用し、腫瘍カンファレンスの準備業務を迅速化するAIエージェントの構築・テストを行っている。

企業はまた、「Microsoft 365 Copilot Tuning」を活用し、自社のデータ、ワークフロー、業務プロセスを用いたエージェントを作成することもできる。これらのエージェントは、高精度かつ特定分野に特化したタスクを安全に遂行できる可能性を持つ。例えば法律事務所であれば、その専門性やスタイルに沿った文書を生成できるエージェントを作成することが可能だ。

総じてMicrosoftは現在、Copilot製品におけるすぐに使える統合機能から、企業固有のニーズに合わせた高度にカスタマイズされたAIエージェントの構築を可能にする強力な開発者向けプラットフォームまで、エージェント型AI機能を包括的に提供している。したがって、エージェント型AI革命における主要プレーヤーとなる可能性がある。

CrowdStrike

AIエージェントは、営業や顧客サービスといった顧客接点の業務で企業に広く活用される見込みだが、サイバーセキュリティの分野でも裏方として活用される可能性が高い。ここで恩恵を受けると見られる企業の一つがCrowdStrikeだ。同社は「Charlotte AI」と呼ばれるソリューションを提供しており、創業者兼CEOのGeorge Kurtz氏はこれを同社の「エージェント型セキュリティアナリスト」と表現している。これはサイバーセキュリティ業務にインテリジェントな自動化と自律的な推論を組み込むことで脅威の検知・対応を強化するよう設計されており、企業がマシンスピード・マシンスケールで高度なサイバー脅威に対抗できるようにするものである。

Charlotte AIの魅力は、データを自律的に分析し、結論を導き出し、あらかじめ定められたガードレールの範囲内で許可された行動を取れる点にある。これにより、サイバーセキュリティは本質的に「事後対応型」から「事前予防型」へと変わる。また、経験豊富なセキュリティアナリストのように思考するよう設計されており、調査上の問いを自ら発し、答えることでプロセスを改善する。さらに同ソフトウェアは、阻止済みの侵害事例やアナリストの知見に関するデータを継続的に学習しており、このフィードバックループによって絶えず賢くなり、進化し続ける攻撃手法に先んじることができる。

AI-powered proactive cybersecurity and threat analysis

注目すべき点として、Kurtz氏は他社のAIエージェントを保護することがCrowdStrikeにとって大きな事業機会になると考えている。これは、AIエージェントが通常、ID情報や業務ワークフローを含む多くの企業情報にアクセスできることによるものだ。Morgan Stanleyのアナリストもこの見方に同意しており、AIエージェントは「保護すべきITの対象範囲」を拡大させる可能性が高く、堅牢なサイバーセキュリティソリューションへの需要を高めるだろうと述べている9。

AIエージェントへの投資

AIエージェントの登場は、人工知能における大きな飛躍を意味し、企業の業務運営のあり方を一変させる大きな可能性を秘めている。Salesforce、ServiceNow、Microsoft、CrowdStrikeといった企業の事例で見てきたように、この技術の初期の活用事例はすでに、顧客サービスの自動化からサイバーセキュリティの強化に至るまで、目覚ましい成果を示している。

ただし、エージェント型AIはまだ黎明期にあり、長期的にどの企業が最終的に業界を支配することになるかを予測するのは難しいという点を忘れてはならない。長期的な見通しに不確実性があることを踏まえると、分散投資アプローチが現時点で最も賢明な戦略と言えるかもしれない。

脚注: 1Yahoo! Finance、「Agentforce、4,000件超の契約を獲得:Salesforceはこの勢いを収益化できるか」、2025年6月12日時点

2Codleo、「Salesforceを利用する企業数は?2025年の総顧客数」、2025年4月28日時点

3Nasdaq、「Marc Benioff氏:デジタル労働が生み出す12兆ドルの機会」、2025年3月14日時点

4S&P Market Intelligence、「Salesforce, Inc. NYSE:CRM 2026年度第1四半期決算説明会トランスクリプト」、2025年5月28日時点

5Salesforce、「Salesforce、2026年度第1四半期決算で過去最高の業績を発表、全指標でガイダンスを上回る:cRPOは前年同期比12%増」、2025年5月28日時点

6ServiceNow、「ServiceNow、Moveworks買収により業界最先端のエージェント型AIを全従業員・全業務領域に拡大」、2025年3月10日時点

7Constellation Research、「ServiceNowのYokohamaリリースがAIエージェントの水準を引き上げる」、2025年3月12日時点

8ServiceNow、「ServiceNow、2025年度第1四半期決算を発表」、2025年4月23日時点

9Yahoo! Finance、「『不安定な市場におけるセーフヘイブン』:Morgan Stanleyが選ぶサイバーセキュリティ優良銘柄3選」、2025年3月21日時点

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